集中治療室における重症患者循環管理の手術麻酔管理への応用

手術麻酔管理と集中治療室重症患者管理において,循環管理は非常に重要な柱であり,その目的は重要臓器血流維持にある.最新の重症患者循環管理を理解することは,手術麻酔管理における循環管理にも役立つ.低侵襲循環モニターが台頭し,侵襲的循環モニターの使用頻度は減少している.目標とする血圧値をどのようにすべきか,心血管作動薬開始のタイミングはいつが良いのか,β遮断薬の有効性はいかなるものか,についても参考となるデータが集積している.敗血症管理で注目されたgoal-directed therapyは,手術麻酔管理においてもその有効性が示されている.手術麻酔の循環管理向上のために,集中治療室における最新の情報...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 41; no. 7; pp. 598 - 603
Main Author 鈴木, 武志
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 15.11.2021
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0285-4945
1349-9149
DOI10.2199/jjsca.41.598

Cover

More Information
Summary:手術麻酔管理と集中治療室重症患者管理において,循環管理は非常に重要な柱であり,その目的は重要臓器血流維持にある.最新の重症患者循環管理を理解することは,手術麻酔管理における循環管理にも役立つ.低侵襲循環モニターが台頭し,侵襲的循環モニターの使用頻度は減少している.目標とする血圧値をどのようにすべきか,心血管作動薬開始のタイミングはいつが良いのか,β遮断薬の有効性はいかなるものか,についても参考となるデータが集積している.敗血症管理で注目されたgoal-directed therapyは,手術麻酔管理においてもその有効性が示されている.手術麻酔の循環管理向上のために,集中治療室における最新の情報を常に取り入れていくべきである.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.41.598