右上幹に発生した平滑筋腫の 1 手術例

気管・気管支平滑筋腫は本邦で31例の報告がなされているまれな疾患である。我々は右上幹に発生した平滑筋腫の1手術例を経験した。症例は66歳の男性, 血痰を主訴として来院。術前気管支鏡下生検にて右上幹原発の気管支平滑筋腫と診断した。右後側方切開法, 第5肋骨床で開胸し, 右上幹管状切除・端々吻合術を施行した。腫瘤は5×4×4mm, 弾性硬。気管支平滑筋より連続性に内腔へ突出した腫瘍は核異型に乏しい長紡錘形細胞が交錯しており, 表面は線毛円柱上皮に被われていた。最終病理診断も気管支平滑筋腫で悪性所見はなかった。自験例を加えた32症例の臨床的検討を加え報告する。...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in気管支学 Vol. 9; no. 1; pp. 66 - 71
Main Authors 入來, 敦久, 江川, 勝士, 山王, 邦博, 廣津, 泰寛, 福永, 秀智, 宮田, 義彦, 岩見, 文行, 脇本, 譲二, 乗松, 克政, 中條, 政敬, 内山, 典明, 平木, 嘉幸
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 1987
Subjects
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:気管・気管支平滑筋腫は本邦で31例の報告がなされているまれな疾患である。我々は右上幹に発生した平滑筋腫の1手術例を経験した。症例は66歳の男性, 血痰を主訴として来院。術前気管支鏡下生検にて右上幹原発の気管支平滑筋腫と診断した。右後側方切開法, 第5肋骨床で開胸し, 右上幹管状切除・端々吻合術を施行した。腫瘤は5×4×4mm, 弾性硬。気管支平滑筋より連続性に内腔へ突出した腫瘍は核異型に乏しい長紡錘形細胞が交錯しており, 表面は線毛円柱上皮に被われていた。最終病理診断も気管支平滑筋腫で悪性所見はなかった。自験例を加えた32症例の臨床的検討を加え報告する。
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.9.1_66