日本における熱中症予防研究

地球の温暖化を背景として日本では熱中症事故が増加している.特に暑熱に関係する死亡事故は屋外でのスポーツ活動時や運動時または労働時にみられる.熱失神,熱疲労,熱けいれん,熱射病などの熱中症は高体温と脱水が原因であるので,夏季運動時や労働時にこのような生理的歪みを減少させることが熱中症の予防に重要である.日本の公的機関から発表されている熱中症予防に関するガイドラインは,高温環境における生理反応やヒトの活動,および熱中症発生に関する環境要因や疫学調査等,多くの研究成果に基づいて作成されている.本稿では,日本における熱中症予防に関する研究事例を紹介する....

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Bibliographic Details
Published in日本生気象学会雑誌 Vol. 52; no. 2; pp. 97 - 104
Main Author 芳田, 哲也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本生気象学会 2015
Japanese Society of Biometeorology
Subjects
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ISSN0389-1313
1347-7617
DOI10.11227/seikisho.52.97

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Summary:地球の温暖化を背景として日本では熱中症事故が増加している.特に暑熱に関係する死亡事故は屋外でのスポーツ活動時や運動時または労働時にみられる.熱失神,熱疲労,熱けいれん,熱射病などの熱中症は高体温と脱水が原因であるので,夏季運動時や労働時にこのような生理的歪みを減少させることが熱中症の予防に重要である.日本の公的機関から発表されている熱中症予防に関するガイドラインは,高温環境における生理反応やヒトの活動,および熱中症発生に関する環境要因や疫学調査等,多くの研究成果に基づいて作成されている.本稿では,日本における熱中症予防に関する研究事例を紹介する.
ISSN:0389-1313
1347-7617
DOI:10.11227/seikisho.52.97