B-flowにより発見し得た微小floating plaqueの一例

B-flowは, 頸部頸動脈の形態と血流とを評価できる検査法として普及してきた. このB-flowを使用し, 頸動脈病変に対する臨床経験を重ねたところ, 微小floating plaque(FP)が非常に高輝度に描出される現象を確認した. 今日までB-flowによる報告は, 血管内の血流についての報告が主であり2, 8, 10, 13, 14, 18-21), この現象についての報告は見当たらない. 本論文では, FPが高輝度に描出された症例を提示し, こうした所見をもたらす原理的な考察を加えたので報告する. 症例提示 症例:86歳, 男性. 主訴:右片麻痺(一過性) 既往歴:高血圧(+),...

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Published inNeurosonology Vol. 18; no. 1; pp. 29 - 32
Main Authors 金澤, 潤一, 山根, 冠児, 久米, 伸治, 日比野, 誠一郎, 豊田, 章宏, 小林, 益樹, 三原, 千惠
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本脳神経超音波学会 2005
日本脳神経超音波学会
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ISSN0917-074X
DOI10.2301/neurosonology.18.29

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Summary:B-flowは, 頸部頸動脈の形態と血流とを評価できる検査法として普及してきた. このB-flowを使用し, 頸動脈病変に対する臨床経験を重ねたところ, 微小floating plaque(FP)が非常に高輝度に描出される現象を確認した. 今日までB-flowによる報告は, 血管内の血流についての報告が主であり2, 8, 10, 13, 14, 18-21), この現象についての報告は見当たらない. 本論文では, FPが高輝度に描出された症例を提示し, こうした所見をもたらす原理的な考察を加えたので報告する. 症例提示 症例:86歳, 男性. 主訴:右片麻痺(一過性) 既往歴:高血圧(+), 高脂血症(-), 糖尿病(-) 現病歴:10日ほど前より右上肢のしびれ感を時々自覚していたが, 箸が持てないことにより右片麻痺を自覚し近医を受診した. 近医受診時には麻痺は消失していたが, 精査目的にて紹介入院となった.
ISSN:0917-074X
DOI:10.2301/neurosonology.18.29