愛知県における産業理学療法啓蒙活動の報告-連合研究会と県士会との連携に向けて
【はじめに、目的】演者は産業理学療法部門(現連合研究会)発足当初より活動に参画し,同時に県士会専門領域研究部での活動を並行するなかで,協会と県士会活動との連携はそれぞれが独立した団体であるが故,産業理学療法領域の活動を地域に落とし込む事が簡単でないことを実感していた。連携を模索する中で,2018年より協会理学療法士講習会企画に携わる機会を得,22年度開催予定分も含め5年連続5 回の愛知県における産業理学療法講習会に携わることが出来た。合わせて22年度には県士会に「産業保健事業部」の発足に至り,組織としての活動を開始したところである。本発表は,このような旬を迎え,これまでの活動について報告を 行...
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Published in | Japanese Society of physical therapy for prevention (supplement) Vol. 1.Suppl.No.2; p. 128 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本予防理学療法学会
01.12.2022
Japanese Society of physical therapy for prevention |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 2758-7983 |
DOI | 10.57304/jsptpsuppl.1.Suppl.No.2.0_128 |
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Summary: | 【はじめに、目的】演者は産業理学療法部門(現連合研究会)発足当初より活動に参画し,同時に県士会専門領域研究部での活動を並行するなかで,協会と県士会活動との連携はそれぞれが独立した団体であるが故,産業理学療法領域の活動を地域に落とし込む事が簡単でないことを実感していた。連携を模索する中で,2018年より協会理学療法士講習会企画に携わる機会を得,22年度開催予定分も含め5年連続5 回の愛知県における産業理学療法講習会に携わることが出来た。合わせて22年度には県士会に「産業保健事業部」の発足に至り,組織としての活動を開始したところである。本発表は,このような旬を迎え,これまでの活動について報告を 行い,協会(連合研究会)と都道府県士会の連携を深め,産業理学療法の啓蒙とともに学術活動に向けた指針を見出すことを目的とした。【方法】2018年より続く県士会主催「産業保健理学療法基礎講座」(以下基礎講座)5回の開催内容について報告および,県士会「産業保健事 業部」の活動報告と今後の県内における活動計画についての紹介を行う。【結果】基礎講座の内容は産業医,産業保健師の特別講義,起業等の立場から先駆的に産業保健領域で活躍する理学療法士の実際の様子,労働災害のモデルケースをもとにグループディスカッション等の参加型講習会を5年間に渡り開催し,受講者数は200名を超えている。県士会職能局に22年度「産業保健事業部」が立ち上がった。全国において「産業保健」または「産業理学療法」の名称で活動する組織は47都道府県中,他には確認できなかった。22年度は県内新聞社主催の「健康経営」セミナーでの産業理学療法をテーマとした公開講座を行い,参加者アンケートでは「大変満足」52.1%,「満足」47.1%の結果を得た。その他,県士会独自の産業療法啓蒙ポスター,チラシ作成等,活発な活動が始まっている。【結論】産業理学療法とは様々な労働者の疾患,労働災害に対する領域名であり,職能的な意味合いが強く,県士会の部局の立ち上げ趣旨も職能的視点での職域拡大にある。今後産業保健領域に理学療法士が参入するためには,理学療法の効果を,科学的根拠を持って企業に示す必要がある。これまで県内において啓蒙活動を継続し,ある程度の実績を重ねているが,今後はさらに都道府県レベルにおいても職能推進に加えて学術面の取り組みを行なっていく必要がある。【倫理的配慮,説明と同意】活動内容およびアンケート調査結果を研究発表として報告する旨を説明し,発表の際に個人名が特定されることがないことを説明し,同意を得た。 |
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ISSN: | 2758-7983 |
DOI: | 10.57304/jsptpsuppl.1.Suppl.No.2.0_128 |