同一被験者に対して別日にSSVEP誘発実験を行った際の定量性について
近年,脳波を医療に利用することを目的とした研究が進んでいる.我々は,検診への利用が期待される視覚誘発電位の一つであるSteady-State Visual Evoked Potential(SSVEP)に着目する.一般的に脳波には個人差が大きいという欠点があるが,SSVEPの個人差は比較的小さい.本研究では,チェッカーボードの白と黒を反転させることによりヒトに視覚刺激を与え,誘発されるSSVEPの性質を解明することを目的とする.本稿では,チェッカーボードの一辺の長さと格子数を変更した際の脳波を計測した.被験者の眼前60cmにディスプレイを配置し,チェッカーボードの白と黒を90秒間反転させ,視覚...
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Published in | Transactions of Japanese Society for Medical and Biological Engineering Vol. 55Annual; no. 3AM-Abstract; p. 143 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本生体医工学会
2017
Japanese Society for Medical and Biological Engineering |
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ISSN | 1347-443X 1881-4379 |
DOI | 10.11239/jsmbe.55Annual.143 |
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Summary: | 近年,脳波を医療に利用することを目的とした研究が進んでいる.我々は,検診への利用が期待される視覚誘発電位の一つであるSteady-State Visual Evoked Potential(SSVEP)に着目する.一般的に脳波には個人差が大きいという欠点があるが,SSVEPの個人差は比較的小さい.本研究では,チェッカーボードの白と黒を反転させることによりヒトに視覚刺激を与え,誘発されるSSVEPの性質を解明することを目的とする.本稿では,チェッカーボードの一辺の長さと格子数を変更した際の脳波を計測した.被験者の眼前60cmにディスプレイを配置し,チェッカーボードの白と黒を90秒間反転させ,視覚刺激を与える.実験は1日1セットで二日行う.チェッカーボードの反転周波数は15Hzとし,計測した脳波をフーリエ変換した際の,15HzのパワーをSSVEPのパワーとする.チェッカーボードの一辺の長さは1.125cmから5.625cmの5種類を,格子数は3×3から10×10の8種類を,計40種類のチェッカーボードを使用する.チェッカーボードの一辺の長さが同一の場合のSSVEPのパワーを格子数に対して比較した場合,被験者ごとにパワーの変動に傾向があるという結果を得た.また,SSVEPのパワーの変動傾向の再現性を確認した. |
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ISSN: | 1347-443X 1881-4379 |
DOI: | 10.11239/jsmbe.55Annual.143 |