超高齢者に発症した膀胱自然破裂の1例

症例は101歳男性。夜間嘔吐しているところを家族に発見され,当センターに救急搬送された。搬送時,下腹部痛が著明であった。腹部造影CTにより膀胱破裂を認めたため膀胱自然破裂と診断し,緊急手術を施行した。膀胱破裂部を縫合し,膀胱瘻を造設した。術後経過は良好であり術後22日目に療養病院に転院した。原因は加齢と前立腺肥大による慢性尿閉と考えられた。膀胱自然破裂は外傷性破裂と比較してまれな疾患であるが,高齢化により今後膀胱自然破裂は増加すると考えられ,高齢者の腹痛の原因として念頭に置く必要がある。...

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Bibliographic Details
Published inNihon Fukubu Kyukyu Igakkai Zasshi (Journal of Abdominal Emergency Medicine) Vol. 37; no. 3; pp. 489 - 492
Main Authors 田中, 孝太, 河野, 陽介, 丸山, 正裕, 岩瀬, 史明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本腹部救急医学会 2017
Japanese Society for Abdominal Emergency Medicine
Subjects
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ISSN1340-2242
1882-4781
DOI10.11231/jaem.37.489

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Summary:症例は101歳男性。夜間嘔吐しているところを家族に発見され,当センターに救急搬送された。搬送時,下腹部痛が著明であった。腹部造影CTにより膀胱破裂を認めたため膀胱自然破裂と診断し,緊急手術を施行した。膀胱破裂部を縫合し,膀胱瘻を造設した。術後経過は良好であり術後22日目に療養病院に転院した。原因は加齢と前立腺肥大による慢性尿閉と考えられた。膀胱自然破裂は外傷性破裂と比較してまれな疾患であるが,高齢化により今後膀胱自然破裂は増加すると考えられ,高齢者の腹痛の原因として念頭に置く必要がある。
ISSN:1340-2242
1882-4781
DOI:10.11231/jaem.37.489