Superb Micro-vascular Imagingを用いた下肢静脈超音波検査

「はじめに」深部静脈血栓症 (deep vein thrombosis : DVT) は, 日常生活動作が低下した脳卒中患者に多く発生することや, 奇異性脳寒栓症として脳梗塞の原因の一つにもなっていることから, 脳卒中診療に携わる医師自身が下肢静脈超音波検査を行う施設も多い. しかし熟練した者でなければDVTの見逃しも多く, 注意が必要である. そこで, 超音波で簡便に血栓の有無が確認できる新たな方法が開発されることが望まれる. Superb Micro-vascular Imaging (SMI) は超音波の新たな技術であり, 非造影で低流速の血流をとらえて画像化する. 本技術は流速の遅い静...

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Published inNeurosonology Vol. 31; no. 2; pp. 42 - 46
Main Authors 萩原, 悠太, 星野, 俊, 桒田, 千尋, 宮内, 元樹, 清水, 高弘, 佐々木, 直, 長谷川, 泰弘
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本脳神経超音波学会 2018
日本脳神経超音波学会
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Summary:「はじめに」深部静脈血栓症 (deep vein thrombosis : DVT) は, 日常生活動作が低下した脳卒中患者に多く発生することや, 奇異性脳寒栓症として脳梗塞の原因の一つにもなっていることから, 脳卒中診療に携わる医師自身が下肢静脈超音波検査を行う施設も多い. しかし熟練した者でなければDVTの見逃しも多く, 注意が必要である. そこで, 超音波で簡便に血栓の有無が確認できる新たな方法が開発されることが望まれる. Superb Micro-vascular Imaging (SMI) は超音波の新たな技術であり, 非造影で低流速の血流をとらえて画像化する. 本技術は流速の遅い静脈の評価にも有用と思われる. 今回われわれは, 急性散在性脳脊髄炎にて日常生活動作が低下したことがきっかけで, DVTを発症した33歳の男性例に対し, SMIを用いてDVTを評価し, 有用性を確認したので報告する.
ISSN:0917-074X
DOI:10.2301/neurosonology.31.42