アンケート調査による外科医に対するイメージ―外科医と医学生の相違

近年,医学生の持つ外科医へのイメージの悪化より,医学生や若い医師の外科医志望者が減少しているとされる.よって,医学生が持つ外科医に対するイメージと外科医自身のイメージの相違点を明らかにするために,大分大学医学生と大分県の外科医に,アンケート調査を行った.質問項目は,(1)外科医へのイメージ,(2)外科キャリア形成と外科教育に対するイメージ,(3)「外科医の仕事のやりがい」に関するイメージについて,49項目からなる.有効回答者数は,医学生260名(回答率:91%),外科医213名(回答率:93%)であった. 結果より,医学生は外科医に比べ,外科の将来性を感じてはいるものの,外科医の労働環境の悪さ...

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 75; no. 4; pp. 873 - 879
Main Authors 白石, 憲男, 北野, 正剛, 上田, 貴威, 内田, 雄三, 野口, 剛
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2014
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.75.873

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Summary:近年,医学生の持つ外科医へのイメージの悪化より,医学生や若い医師の外科医志望者が減少しているとされる.よって,医学生が持つ外科医に対するイメージと外科医自身のイメージの相違点を明らかにするために,大分大学医学生と大分県の外科医に,アンケート調査を行った.質問項目は,(1)外科医へのイメージ,(2)外科キャリア形成と外科教育に対するイメージ,(3)「外科医の仕事のやりがい」に関するイメージについて,49項目からなる.有効回答者数は,医学生260名(回答率:91%),外科医213名(回答率:93%)であった. 結果より,医学生は外科医に比べ,外科の将来性を感じてはいるものの,外科医の労働環境の悪さや外科医自身の満足感は低いというイメージを有していた. 外科医の労働環境整備に加え,学生教育を通じて外科の面白さややりがいを医学生に伝えていくことが,外科医志望者増加につながると考えられる.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.75.873