血液凝固計ヘモクロンJr.シグニチャー+の使用経験

【要旨】ITC社製ヘモクロン401(401)とヘモクロンJr.シグニチャー+(シグニチャー)を各2台使用してACT値を測定し,比較検討した。対象は,2005年3月から5月までの開心術で常温例5例,低体温例5例の計10例であった。CPB中,抗凝固剤としてヘパリンナトリウムとメシル酸ナファモスタットを使用し,低体温例には直腸温30度でアプロチニンを投与した。ヘパリン投与前,プロタミン中和後は4台とも約120秒の一定した値を示した。CPB開始時の同機種の差は,シグニチャー群は常温例,低体温例ともに20秒以内であったが,401群は50秒以上の差を認め,500秒以上の例もあった。401は,CPBにおける...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in体外循環技術 Vol. 33; no. 2; pp. 150 - 152
Main Authors 向井, 憲子, 上田, 彰, 山口, 裕司, 内田, 直里, 栗原, 大典, 武田, 沙緒梨
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本体外循環技術医学会 2006
日本体外循環技術医学会
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0912-2664
1884-5452
DOI10.7130/hokkaidoshakai.33.150

Cover

More Information
Summary:【要旨】ITC社製ヘモクロン401(401)とヘモクロンJr.シグニチャー+(シグニチャー)を各2台使用してACT値を測定し,比較検討した。対象は,2005年3月から5月までの開心術で常温例5例,低体温例5例の計10例であった。CPB中,抗凝固剤としてヘパリンナトリウムとメシル酸ナファモスタットを使用し,低体温例には直腸温30度でアプロチニンを投与した。ヘパリン投与前,プロタミン中和後は4台とも約120秒の一定した値を示した。CPB開始時の同機種の差は,シグニチャー群は常温例,低体温例ともに20秒以内であったが,401群は50秒以上の差を認め,500秒以上の例もあった。401は,CPBにおける低体温,ヘパリンナトリウムとメシル酸ナファモスタット,アプロチニンの併用と,検体血液量の違いがACTの延長に影響しているが,シグニチャーは影響を受けず,ACT測定器として有用であった。
ISSN:0912-2664
1884-5452
DOI:10.7130/hokkaidoshakai.33.150