髄外腫瘤として乳腺に再発した急性骨髄性白血病の1例

急性骨髄性白血病(acute myeloid leukemia;AML)の髄外病変として,乳腺腫瘤を形成することは比較的稀である.今回われわれは,AMLの乳腺内再発を経験した.症例は39歳,女性.AML寛解後1年9カ月が経過していたが,乳腺腫瘤ならびに皮下結節が出現し,病理組織学的にAMLの結節性再発と診断された.超音波画像所見では,他のよく遭遇する乳腺腫瘤とは明らかに異なる所見を呈しており,既往歴からAML再発を疑った.腫瘤形成性AMLは比較的稀ではあるものの,本症例のように背景に造血器悪性腫瘍の既往がある場合には,髄外病変も念頭に置いて検査を進める必要がある....

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 83; no. 6; pp. 1013 - 1018
Main Authors 田中, 優子, 平野, 稔, 神定, のぞみ, 田中, 宏明, 鈴木, 良夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2022
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.83.1013

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Summary:急性骨髄性白血病(acute myeloid leukemia;AML)の髄外病変として,乳腺腫瘤を形成することは比較的稀である.今回われわれは,AMLの乳腺内再発を経験した.症例は39歳,女性.AML寛解後1年9カ月が経過していたが,乳腺腫瘤ならびに皮下結節が出現し,病理組織学的にAMLの結節性再発と診断された.超音波画像所見では,他のよく遭遇する乳腺腫瘤とは明らかに異なる所見を呈しており,既往歴からAML再発を疑った.腫瘤形成性AMLは比較的稀ではあるものの,本症例のように背景に造血器悪性腫瘍の既往がある場合には,髄外病変も念頭に置いて検査を進める必要がある.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.83.1013