直接穿刺による硬化療法が有用であった結腸ストーマ静脈瘤の1例

症例は82歳の女性.進行S状結腸癌と早期直腸癌に対し腹腔鏡下Hartmann手術を施行し,人工肛門を造設した.C型肝硬変に伴う門脈圧亢進症のため,術後4カ月で人工肛門部にストーマ静脈瘤を生じた.たびたび出血を呈し,輸血を要する貧血を認める様になったため硬化療法を施行した.超音波ガイド下に静脈瘤を直接穿刺し,円筒状器具を用いた体壁圧迫とバルーンによる血流遮断を併用することで相応の止血効果が得られた.また,他疾患による死亡時に剖検が得られたので,病理学的所見とともに報告する....

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 82; no. 4; pp. 773 - 777
Main Authors 尾山, 佳永子, 原, 拓央, 小竹, 優範, 金谷, 瑛美, 加藤, 洋介, 羽田, 匡宏
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2021
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.82.773

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Summary:症例は82歳の女性.進行S状結腸癌と早期直腸癌に対し腹腔鏡下Hartmann手術を施行し,人工肛門を造設した.C型肝硬変に伴う門脈圧亢進症のため,術後4カ月で人工肛門部にストーマ静脈瘤を生じた.たびたび出血を呈し,輸血を要する貧血を認める様になったため硬化療法を施行した.超音波ガイド下に静脈瘤を直接穿刺し,円筒状器具を用いた体壁圧迫とバルーンによる血流遮断を併用することで相応の止血効果が得られた.また,他疾患による死亡時に剖検が得られたので,病理学的所見とともに報告する.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.82.773