R.E.N.A.L. Nephrometry Scoring Systemによる腹腔鏡下腎部分切除術の検討

【対象と方法】2002年6月から2012年6月の10年間に当院で腹腔鏡下腎部分切除術を施行した136例中122例にR.E.N.A.L. Nephrometry Scoring Systemで再評価し,R.E.N.A.L. Nephrometry Score(以下RNS)毎に阻血時間,出血量,腎機能の検討を行った.また,10年を前期,中期,後期にわけRNS,阻血時間,出血量の変遷を検討した.  【結果】High症例が2例と少ないためLowとModerate症例のみで検討したところ,阻血時間に有意差を認めた(p:=0.0027). また, 有意差は認められなかったが,Moderate症例の方が出血...

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Published inJapanese Journal of Endourology Vol. 27; no. 1; pp. 153 - 157
Main Authors 三島, 崇生, 杉, 素彦, 乾, 秀和, 中川, 雅之, 池田, 純一, 松田, 公志, 地崎, 竜介, 矢西, 正明, 山本, 哲平, 滝澤, 奈恵, 木下, 秀文, 増田, 朋子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本泌尿器内視鏡学会 2014
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ISSN2186-1889
2187-4700
DOI10.11302/jsejje.27.153

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Summary:【対象と方法】2002年6月から2012年6月の10年間に当院で腹腔鏡下腎部分切除術を施行した136例中122例にR.E.N.A.L. Nephrometry Scoring Systemで再評価し,R.E.N.A.L. Nephrometry Score(以下RNS)毎に阻血時間,出血量,腎機能の検討を行った.また,10年を前期,中期,後期にわけRNS,阻血時間,出血量の変遷を検討した.  【結果】High症例が2例と少ないためLowとModerate症例のみで検討したところ,阻血時間に有意差を認めた(p:=0.0027). また, 有意差は認められなかったが,Moderate症例の方が出血量も術前後の腎機能の低下も大きい傾向を認めた.RNSの各因子における阻血時間延長,出血量増加の予測因子を解析した結果,阻血時間に関してはN因子のみ(オッズ比1.94 p:=0.0121)で,出血量に対しては有意な因子を認めなかった.当院のRNSは時期により大きな変化を認めなかった.阻血時間は年々短縮傾向を認めた(p:=0.0001)が,出血量に減少傾向は認められなかった.
ISSN:2186-1889
2187-4700
DOI:10.11302/jsejje.27.153