加齢マウス肝切除による持続性肝傷害と肝再生不全のメカニズム

細胞内シグナル伝達に関わるアダプター蛋白質をコードしているp66Shcは,遺伝子除去によりマウスで寿命が約30%延長し,酸化ストレスに対する耐性を付与することが知られている.加齢に係るp66Shcは,加齢マウス肝の細胞内レドックス,細胞死等にも関与する可能性がある.これまで,我々はp66Shcが細胞内酸化ストレスとプログラム細胞死における役割を検討し,かつp66Shcの加齢マウスの肝切除後肝再生および肝傷害における役割を検討している.本稿では,これまでの我々の研究成果を中心にp66Shcの細胞の酸化ストレス,細胞死および加齢肝再生不全における役割を概説する....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inOrgan Biology Vol. 30; no. 2; pp. 088 - 094
Main Authors 芳賀, 早苗, 尾崎, 倫孝, 森田, 直樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本臓器保存生物医学会 2023
日本臓器保存生物医学会
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1340-5152
2188-0204
DOI10.11378/organbio.30.088

Cover

More Information
Summary:細胞内シグナル伝達に関わるアダプター蛋白質をコードしているp66Shcは,遺伝子除去によりマウスで寿命が約30%延長し,酸化ストレスに対する耐性を付与することが知られている.加齢に係るp66Shcは,加齢マウス肝の細胞内レドックス,細胞死等にも関与する可能性がある.これまで,我々はp66Shcが細胞内酸化ストレスとプログラム細胞死における役割を検討し,かつp66Shcの加齢マウスの肝切除後肝再生および肝傷害における役割を検討している.本稿では,これまでの我々の研究成果を中心にp66Shcの細胞の酸化ストレス,細胞死および加齢肝再生不全における役割を概説する.
ISSN:1340-5152
2188-0204
DOI:10.11378/organbio.30.088