3.心臓リハビリ代替法としての神経筋電気刺激療法: 現況と将来展望

「はじめに」神経筋電気刺激療法 (neuromuscular electrical stimulation : NMES) は経皮的に電流を流すことで筋収縮を誘発し, それに伴う生理学的な反応を治療に応用した物理療法の一つである. NMESは随意努力を必要とせずに筋活動を誘発することができることから, 心臓リハビリテーション (心臓リハビリ) 領域では, 重症心不全や外科術後など安静を余儀なくされる患者における運動療法の代替法となることが期待されている. 本稿では, 心臓リハビリ領域における NMESの現況と今後の将来展望について, これまでの我々の検討を含めて概説する. 「NMESの歴史」電...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inCIRCULATION CONTROL Vol. 38; no. 2; pp. 96 - 102
Main Authors 山田, 純生, 飯田, 有輝, 小林, 聖典, 岩津, 弘太郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本循環制御医学会 2017
Japan Society of Circulation Control in Medicine
Online AccessGet full text
ISSN0389-1844
DOI10.11312/ccm.38.96

Cover

More Information
Summary:「はじめに」神経筋電気刺激療法 (neuromuscular electrical stimulation : NMES) は経皮的に電流を流すことで筋収縮を誘発し, それに伴う生理学的な反応を治療に応用した物理療法の一つである. NMESは随意努力を必要とせずに筋活動を誘発することができることから, 心臓リハビリテーション (心臓リハビリ) 領域では, 重症心不全や外科術後など安静を余儀なくされる患者における運動療法の代替法となることが期待されている. 本稿では, 心臓リハビリ領域における NMESの現況と今後の将来展望について, これまでの我々の検討を含めて概説する. 「NMESの歴史」電気刺激を医学的治療に応用した歴史は古く, 紀元前47年にまでさかのぼる. ローマ人医師のScribonius Largusがシビレエイの発生する電気を頭痛や痛風の治療に用いた記録が残っている.
ISSN:0389-1844
DOI:10.11312/ccm.38.96