Peutz-Jeghers症候群の1例―小腸ポリポーシスの治療及びfollow upについて

「はじめに」 Peutz-Jeghers症候群(以下本症)は消化管に多発性ポリープを発生し, ポリープの増大とともに腸重積, 出血などの合併症を引き起こすため治療が必要となる. 胃, 大腸のポリープは通常の内視鏡切除が可能であるが, 内視鏡の到達できない小腸ポリープの切除が問題である. 現状では急性腹症として開腹手術時に小腸ポリープが発見され切除されることが多い. 今回, 本症の小腸多発ポリープを腹腔鏡補助下に小開腹での術中内視鏡で切除できた. 今後, 本症の小腸ポリープ治療として有用と考えられたので報告する. 「症例」 患者:44歳, 男性. 家族歴(Fig. 1):父が44歳, 伯父が若年...

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Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 57; no. 2; pp. 106 - 107
Main Authors 猿谷, 真也, 棚橋, 美文, 石川, 武志, 小野里, 康博, 岡村, 信一, 下田, 隆也, 佐川, 俊彦, 石原, 弘, 小川, 哲史, 安東, 立正, 森, 昌朋, 阿部, 毅彦, 池谷, 俊郎, 押本, 浩一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 2000
日本消化器内視鏡学会関東支部会
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ISSN0389-9403
0389-9403
DOI10.11641/pdensks.57.2_106

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Summary:「はじめに」 Peutz-Jeghers症候群(以下本症)は消化管に多発性ポリープを発生し, ポリープの増大とともに腸重積, 出血などの合併症を引き起こすため治療が必要となる. 胃, 大腸のポリープは通常の内視鏡切除が可能であるが, 内視鏡の到達できない小腸ポリープの切除が問題である. 現状では急性腹症として開腹手術時に小腸ポリープが発見され切除されることが多い. 今回, 本症の小腸多発ポリープを腹腔鏡補助下に小開腹での術中内視鏡で切除できた. 今後, 本症の小腸ポリープ治療として有用と考えられたので報告する. 「症例」 患者:44歳, 男性. 家族歴(Fig. 1):父が44歳, 伯父が若年時に腸閉塞のため死亡. 14歳の息子が本症. 既往歴:12歳, 腸閉塞のため手術(腸切除). 14歳, 腸閉塞のため手術(腸切除). 21歳, 腸閉塞のため手術(ポリープ切除). 現病歴:1998年, 検診にて便潜血反応陽性のため注腸検査で大腸多発性ポリープを指摘され, 当院にて大腸ポリペクトミーを施行した〔1年間に計4回, 18個切除(Fig. 2).
ISSN:0389-9403
0389-9403
DOI:10.11641/pdensks.57.2_106