「料理の組合せ方からみた食べ方」評価のための料理分類方法

食事状況を「料理の組合せ方からみた食べ方」で的確に分かりやすく示すために, 飲食物 (料理) を内容と量, 調理形態から期待される栄養的価値と嗜好的意義に基づき, 主食・主菜・副菜・小菜・汁・デザート・飲物・酒に分類する方法を明らかにした。分類の指標と基準はできるだけ簡便で分かりやすく, 摂取量の目安となるような汎用性があるものとし, 機械的処理により再現性を高くした。 この分類方法を用いれば, 対象集団の料理の組合せからみた食べ方を定量化して示すことができ, 複数個人の集まりとしての集団レベルの食事摂取状況の評価にも役立つことを, 中年主婦71人, 842日分の食事記録調査データを用いて確認...

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Published in栄養学雑誌 Vol. 61; no. 4; pp. 235 - 242
Main Authors 早渕, 仁美, 松永, 泰子, 久野, 真奈見
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本栄養改善学会 2003
日本栄養改善学会
Subjects
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ISSN0021-5147
1883-7921
DOI10.5264/eiyogakuzashi.61.235

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Summary:食事状況を「料理の組合せ方からみた食べ方」で的確に分かりやすく示すために, 飲食物 (料理) を内容と量, 調理形態から期待される栄養的価値と嗜好的意義に基づき, 主食・主菜・副菜・小菜・汁・デザート・飲物・酒に分類する方法を明らかにした。分類の指標と基準はできるだけ簡便で分かりやすく, 摂取量の目安となるような汎用性があるものとし, 機械的処理により再現性を高くした。 この分類方法を用いれば, 対象集団の料理の組合せからみた食べ方を定量化して示すことができ, 複数個人の集まりとしての集団レベルの食事摂取状況の評価にも役立つことを, 中年主婦71人, 842日分の食事記録調査データを用いて確認した。 なお, 上記データの4,238食分, 延べ14,708品目の料理は, 主食17.1%, 主菜13.3%, 副菜13.5%, 小菜14.3%, 汁6.8%, デザート9.8%, 飲物24.1%, 酒1.1%に分類された。また, 主食・主菜・副菜の1食当たり平均摂取単位は0.94・1.03・0.97で, これらを1単位ずつ摂取した場合の合計が711kcalであったことなどから, 設定した1単位量が摂取目安量として妥当であること, 主食・主菜・副菜を組み合わせることにより, 食事摂取基準値をほぼ充足できることを明らかにした。
ISSN:0021-5147
1883-7921
DOI:10.5264/eiyogakuzashi.61.235