高度肥満症を伴う非アルコール性脂肪性肝炎に対する肥満外科手術の効果

「I はじめに」過栄養, 運動不足とライフスタイルの変化などにより, 世界中で肥満者は急速に増加しており, 過体重と肥満(BMI≧25kg/m2)の人口は, 1980年には8億8,500万人であったのが, 2013年には21億人に増加したことが報告された. 日本肥満学会の肥満症診断基準2011では, 日本人の肥満をBMI≧25kg/m2と定義しているが, 平成25年「国民健康・栄養調査」における肥満の頻度は, 男性28.6%, 女性20.3%であった. わが国における肥満の頻度は海外と比較して低く, この20年間で女性では横ばい, 男性では1.5倍に増加の状態である. 肥満の増加に伴い, 世界...

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Published in外科と代謝・栄養 Vol. 50; no. 4; pp. 213 - 216
Main Authors 大塚, 幸喜, 肥田, 圭介, 水野, 大, 佐々木, 章, 新田, 浩幸
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本外科代謝栄養学会 2016
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ISSN0389-5564
2187-5154
DOI10.11638/jssmn.50.4_213

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Summary:「I はじめに」過栄養, 運動不足とライフスタイルの変化などにより, 世界中で肥満者は急速に増加しており, 過体重と肥満(BMI≧25kg/m2)の人口は, 1980年には8億8,500万人であったのが, 2013年には21億人に増加したことが報告された. 日本肥満学会の肥満症診断基準2011では, 日本人の肥満をBMI≧25kg/m2と定義しているが, 平成25年「国民健康・栄養調査」における肥満の頻度は, 男性28.6%, 女性20.3%であった. わが国における肥満の頻度は海外と比較して低く, この20年間で女性では横ばい, 男性では1.5倍に増加の状態である. 肥満の増加に伴い, 世界的に非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease, NAFLD)も増加しているが, その有病率はアジアの12~30%に比較して, 欧米では20~40%と高い.
ISSN:0389-5564
2187-5154
DOI:10.11638/jssmn.50.4_213