感染制御を目的とした周術期における栄養学~基礎研究の意義

「I はじめに」 「周術期の感染制御をめざした栄養療法における基礎研究のトピックス」というタイトルのなかで, 基礎研究とは何を意味するのか, 実は著者も十分に理解できていない. 実際に疾病に苦しむ患者を対象とした研究ではなく, 細胞・実験動物を使用した研究なのか, 健常成人を対象とした研究なのか? ブリタニカ国際大百科事典によると, 「学術的な知識や, 製品や利益に直接結び付くことのない技術と理論の発見に関する研究活動」と示され, 大辞林によると「将来の革新的な技術や素材の開発につながる新しい知識や構想の発見を求めて行う研究活動」と定義されている. が, わけのわからないままに本稿を進めるわけ...

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Published in外科と代謝・栄養 Vol. 53; no. 2; pp. 57 - 60
Main Author 深柄, 和彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本外科代謝栄養学会 15.04.2019
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ISSN0389-5564
2187-5154
DOI10.11638/jssmn.53.2_57

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Summary:「I はじめに」 「周術期の感染制御をめざした栄養療法における基礎研究のトピックス」というタイトルのなかで, 基礎研究とは何を意味するのか, 実は著者も十分に理解できていない. 実際に疾病に苦しむ患者を対象とした研究ではなく, 細胞・実験動物を使用した研究なのか, 健常成人を対象とした研究なのか? ブリタニカ国際大百科事典によると, 「学術的な知識や, 製品や利益に直接結び付くことのない技術と理論の発見に関する研究活動」と示され, 大辞林によると「将来の革新的な技術や素材の開発につながる新しい知識や構想の発見を求めて行う研究活動」と定義されている. が, わけのわからないままに本稿を進めるわけにもいかないので, ここでは, 「細胞や動物を使った基礎実験の成果」と勝手に定めさせていただく. 「II 動物実験の立ち位置」 日常診療の質の向上を目指して, その時点で最新のエビデンスを元に, 最善の診療方法を推奨として医療者に提示する文書が診療ガイドラインである.
ISSN:0389-5564
2187-5154
DOI:10.11638/jssmn.53.2_57