肥満・頸部運動制限のある患者へのストーマ造設とストーマケアの工夫

[要旨] 肥満(BMI41.5%), 変形性頚椎症, 後縦靱帯骨化症による頸部運動制限のある患者のストーマ造設・ケアの工夫を報告する. 症例は60歳代女性. マーキング時の情報をもとに, 手術中に膝を立て腹壁の脂肪を厚くしてストーマを造設した. 術後はストーマ直視困難であったため鏡を使用し, 作業療法士による訓練も行い, セルフケアが順調に確立した. 退院後も鏡を使用し自立したストーマケアを行っている. [I. はじめに] ストーマサイトマーキングが確実に行われることにより, ストーマ造設後のケアに難渋する症例は少なくなってきている1). しかし, 肥満, 円背, 認知症などを有する症例では,...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会誌 Vol. 28; no. 2; pp. 22 - 26
Main Authors 小林, 紀子, 雨宮, 美和子, 嶋﨑, 美菜子, 安達, 亙, 金田, 明奈
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会 2012
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1882-0115
2434-3056
DOI10.32158/jsscr.28.2_22

Cover

More Information
Summary:[要旨] 肥満(BMI41.5%), 変形性頚椎症, 後縦靱帯骨化症による頸部運動制限のある患者のストーマ造設・ケアの工夫を報告する. 症例は60歳代女性. マーキング時の情報をもとに, 手術中に膝を立て腹壁の脂肪を厚くしてストーマを造設した. 術後はストーマ直視困難であったため鏡を使用し, 作業療法士による訓練も行い, セルフケアが順調に確立した. 退院後も鏡を使用し自立したストーマケアを行っている. [I. はじめに] ストーマサイトマーキングが確実に行われることにより, ストーマ造設後のケアに難渋する症例は少なくなってきている1). しかし, 肥満, 円背, 認知症などを有する症例では, 術後のストーマケアに難渋することが報告されている2~5). 今回, 肥満および頚部運動制限を有する直腸癌症例に対してストーマ造設を行った. われわれが行ったストーマ造設時, および術後のストーマケアの工夫を中心に報告する.
ISSN:1882-0115
2434-3056
DOI:10.32158/jsscr.28.2_22