カプセル内視鏡にて発見した小腸GISTの1例

「はじめに」 Gastrointestinal stromal tumor(GIST)は, 消化管に発生する間葉系の腫瘍の中で比較的頻度が高いとされている1). 今回我々は, 原因不明の消化管出血に対し, カプセル内視鏡(VCE)を行い発見した小腸GISTの1例を経験したので報告する. 「症例」 患者:7歳, 女性. 主訴:血便. 既往歴:虫垂炎にて手術. 現病歴:2012年2月, 数日前から続く血便にて当院外来を受診され, 精査加療目的に入院となった. 入院時現症:血圧146/81mmHg, 脈拍80回/分, 体温37.1℃, 眼瞼結膜貧血あり, 腹部は平坦かつ軟で, 圧痛は認めなかった....

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Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 83; no. 1; pp. 136 - 137
Main Authors 眞田, 和賢, 藤原, 裕之, 高畑, 彩子, 岡本, 法奈, 堀野, 誠, 大前, 芳男, 十倉, 淳紀
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 14.12.2013
日本消化器内視鏡学会関東支部会
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ISSN1348-9844
2187-4999
DOI10.11641/pde.83.1_136

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Summary:「はじめに」 Gastrointestinal stromal tumor(GIST)は, 消化管に発生する間葉系の腫瘍の中で比較的頻度が高いとされている1). 今回我々は, 原因不明の消化管出血に対し, カプセル内視鏡(VCE)を行い発見した小腸GISTの1例を経験したので報告する. 「症例」 患者:7歳, 女性. 主訴:血便. 既往歴:虫垂炎にて手術. 現病歴:2012年2月, 数日前から続く血便にて当院外来を受診され, 精査加療目的に入院となった. 入院時現症:血圧146/81mmHg, 脈拍80回/分, 体温37.1℃, 眼瞼結膜貧血あり, 腹部は平坦かつ軟で, 圧痛は認めなかった. 入院時検査所見:Hb 9.6g/dlと軽度の貧血を認めた(Table 1). 入院後経過:上下部内視鏡検査を施行するも明らかな出血源は認めなかった. 腹部造影CT検査で, 小腸にφ40mmの造影される腫瘤像を認め(Fig.1), 出血源の可能性を考慮して, カプセル内視鏡検査を施行した.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.83.1_136