原発性十二指腸球部粘膜内癌の1例

• Published in: Progress of Digestive Endoscopy Vol. 88; no. 1; pp. 122 - 123
• Main Authors: 古谷, 建悟, 小林, 克也, 橋本, 直明, 北村, 和貴子, 加藤, 知爾, 関川, 憲一郎, 大久保, 政雄, 光井, 洋, 山口, 肇, 田村, 浩一, 岸田, 由起子, 下田, 忠和
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 11.06.2016; 日本消化器内視鏡学会関東支部会
• Subjects: NBI併用拡大観察; 原発性十二指腸癌
• ISSN: 1348-9844; 2187-4999
• DOI: 10.11641/pde.88.1_122

「はじめに」原発性十二指腸癌は比較的稀な疾患だが, 近年早期に発見され, 診断・治療される報告が増加している. しかし, 同疾患の病態や内視鏡学的・病理学的診断の基準は確立されていない. 今回我々は, 十二指腸球部粘膜内癌の1例を経験したので報告する. 「症例」「患者」: 67歳, 男性. 「既往歴」: 高血圧症, 脂質異常症, 高尿酸血症, 大腸ポリープ(ポリペクトミー施行後). 「現病歴」: 平成27年5月に, 大腸ポリープ切除後のフォローアップ目的で, 近医より当院に紹介された. スクリーニング目的に上部消化管内視鏡検査を施行したところ, 十二指腸球部に病変を認め, 生検でgroup4と診断され, 精査加療目的に入院となった. 「生活歴」: ウイスキー1合/日×30年, 喫煙30本/日×20年. 「入院時現症」: 身長164.5cm, 体重64.3kg, 血圧157/83mmHg, 脈拍56回/分, 体温36.0℃, 一般身体診察で特記すべき所見を認めない.