内視鏡的第三脳室底開窓術による小児水頭症シャント抜去の検討

髄液シャント留置中の小児水頭症5症例に対して,シャント抜去目的で内視鏡的第三脳室底開窓術(ETV)を施行し,中脳水道狭窄症(AQS)2例と脊髄髄膜瘤(MMC)1例で抜去に至った.AQSは病態からETVが有効で抜去の確率が高く第三脳室底のballooningは術前評価に有用である.MMCは乳児期にシャント造設を要することが多いが,成長に伴いシャント依存度が低くなり抜去の確率が高くなる.その際,ETVの要否は検討を要する.ETVの適応やシャント抜去の可能性について病態に応じて検討する必要がある....

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Published in小児の脳神経 Vol. 49; no. 1; pp. 33 - 39
Main Authors 矢澤, 理, 小倉, 将, 広川, 大輔, 佐藤, 博信
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本小児神経外科学会 2024
日本小児神経外科学会
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ISSN0387-8023
2435-824X
DOI10.34544/jspn.49.1_33

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Summary:髄液シャント留置中の小児水頭症5症例に対して,シャント抜去目的で内視鏡的第三脳室底開窓術(ETV)を施行し,中脳水道狭窄症(AQS)2例と脊髄髄膜瘤(MMC)1例で抜去に至った.AQSは病態からETVが有効で抜去の確率が高く第三脳室底のballooningは術前評価に有用である.MMCは乳児期にシャント造設を要することが多いが,成長に伴いシャント依存度が低くなり抜去の確率が高くなる.その際,ETVの要否は検討を要する.ETVの適応やシャント抜去の可能性について病態に応じて検討する必要がある.
ISSN:0387-8023
2435-824X
DOI:10.34544/jspn.49.1_33