内視鏡的結紮術により止血し得た直腸Dieulafoy型潰瘍の1例

症例は91歳,男性。大量の下血によりショック状態となったため,輸血を行いながら緊急大腸内視鏡検査を行い,歯状線直上の直腸にDieulafoy型潰瘍を認めた。Stiegmannらの内視鏡的静脈瘤結紮術に準じて,止血を試みた。病変を正面視し,Oリングで結紮を行い,止血が得られた。その後再出血はなく,1回の操作で永久止血が得られた。直腸Dieulafoy型潰瘍の治療法として,内視鏡的結紮術施行例の報告は未だ少ないが,直腸Dieulafoy型潰瘍の出血に対し,有効な止血法の1つと考えられたので報告する。...

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Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 66; no. 2; pp. 94 - 95
Main Authors 山下, 浩子, 中村, 浩, 竹内, 雅文, 土家, 清, 酒井, 篤司, 尾形, 逸郎, 田所, 昌夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 2005
日本消化器内視鏡学会関東支部会
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Summary:症例は91歳,男性。大量の下血によりショック状態となったため,輸血を行いながら緊急大腸内視鏡検査を行い,歯状線直上の直腸にDieulafoy型潰瘍を認めた。Stiegmannらの内視鏡的静脈瘤結紮術に準じて,止血を試みた。病変を正面視し,Oリングで結紮を行い,止血が得られた。その後再出血はなく,1回の操作で永久止血が得られた。直腸Dieulafoy型潰瘍の治療法として,内視鏡的結紮術施行例の報告は未だ少ないが,直腸Dieulafoy型潰瘍の出血に対し,有効な止血法の1つと考えられたので報告する。
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.66.2_94