外来気管支喘息患者への服薬指導の試み

「緒言」 1997年4月の薬剤師法一部改正により, 薬剤師が患者に服用上の留意点を具体的に説明指導する義務があることは法律上においても明確化されている. 国立明石病院(以下, 当院と略す)はベッド数210床, 1日平均入院患者数160人に対し, 薬剤師4名が分担して入院患者の服薬指導を行っている. 外来は, 1日平均外来処方箋枚数174枚, 1日平均外来患者数300人であり, 外来患者すべてに対し服薬指導を施行することは現状では事実上不可能である. しかし入院時に服薬指導による服薬コンプライアンスの改善が認められた患者の退院後の維持1), あるいは外来患者に対する服薬の意識調査2)では, 入院...

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Published in医療薬学 Vol. 27; no. 1; pp. 47 - 56
Main Authors 岩井, 章洋, 陰下, 敏昭, 齋藤, 誠, 入江, 由佳, 寺川, 伸江, 島田, 志美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本医療薬学会 2001
日本医療薬学会
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ISSN1346-342X
1882-1499
DOI10.5649/jjphcs.27.47

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Summary:「緒言」 1997年4月の薬剤師法一部改正により, 薬剤師が患者に服用上の留意点を具体的に説明指導する義務があることは法律上においても明確化されている. 国立明石病院(以下, 当院と略す)はベッド数210床, 1日平均入院患者数160人に対し, 薬剤師4名が分担して入院患者の服薬指導を行っている. 外来は, 1日平均外来処方箋枚数174枚, 1日平均外来患者数300人であり, 外来患者すべてに対し服薬指導を施行することは現状では事実上不可能である. しかし入院時に服薬指導による服薬コンプライアンスの改善が認められた患者の退院後の維持1), あるいは外来患者に対する服薬の意識調査2)では, 入院患者以上に服薬指導あるいは医薬品情報提供が必要であると報告3, 4)されている. われわれは, 外来服薬指導の必要性を認識し, 手始めに慢性疾患である気管支喘息患者にターゲットを絞り, 呼吸器専門医と十分にコンセンサスを得た上で外来服薬指導を開始した.
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.27.47