一次修復不能な腱板広範囲断裂に対し大胸筋を用いて修復した3例

一次修復不能な腱板広範囲断裂に対して,さまざまな術式が報告されている.今回,肩甲下筋を含む前上方欠損に対して大胸筋を用いた二次修復術を行った3例の結果を報告する.症例1:68歳男性.肩痛と屈曲制限あり受診.肩甲下筋の部分断裂と棘上筋,棘下筋断裂に対して大胸筋移行術を施行.現在術後10ヵ月で疼痛,可動域とも改善している.症例2:75歳男性.7年前からの肩痛で受診.肩甲下筋の部分断裂と棘上筋,棘下筋断裂を認めた.現在術後13ヵ月で,MRIにて一部再断裂像を認めるが,疼痛,可動域は改善している.症例3:71歳,女性.慢性の肩痛が6ヵ月前から増悪し,屈曲制限あり受診した.棘上筋,棘下筋,肩甲下筋と小円...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 61; no. 3; pp. 381 - 384
Main Authors 山口, 浩, 立花, 真理, 森山, 朝裕, 普天間, 朝上, 金谷, 文則
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.09.2012
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.61.381

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Summary:一次修復不能な腱板広範囲断裂に対して,さまざまな術式が報告されている.今回,肩甲下筋を含む前上方欠損に対して大胸筋を用いた二次修復術を行った3例の結果を報告する.症例1:68歳男性.肩痛と屈曲制限あり受診.肩甲下筋の部分断裂と棘上筋,棘下筋断裂に対して大胸筋移行術を施行.現在術後10ヵ月で疼痛,可動域とも改善している.症例2:75歳男性.7年前からの肩痛で受診.肩甲下筋の部分断裂と棘上筋,棘下筋断裂を認めた.現在術後13ヵ月で,MRIにて一部再断裂像を認めるが,疼痛,可動域は改善している.症例3:71歳,女性.慢性の肩痛が6ヵ月前から増悪し,屈曲制限あり受診した.棘上筋,棘下筋,肩甲下筋と小円筋の部分断裂を認め,手術を施工.現在術後9ヵ月で疼痛,可動域が改善している.3例全例で,良好な成績であったことから,本術式は有用と考えられる.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.61.381