VCSクリップを用いた総胆管直接閉鎖術に関する実験的検討
Vascular Closure Staple(VCS)を用いた総胆管直接閉鎖術の長期的な有用性を実験的に検討するため,ウサギ6例に対しVCSクリップを用いた総胆管の直接閉鎖術を施行し,3カ月(2例),8カ月(2例),15カ月(2例)経過後のモデルの腹腔内の状態閉鎖部の組織学的検討,胆道造影,採血検査にて比較検討した.15カ月経過後のモデルにおいて,腹腔内へのクリップの脱落が認められた.閉鎖部の組織学的検討,胆道造影,採血検査においては全例に良好な結果が得られ,各モデルに有意な差はなかった.VCSクリップを用いた総胆管直接閉鎖術は,腹腔内へ落下したクリップに関し今後の検討課題が残ったが,長期生...
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Published in | 胆道 Vol. 17; no. 4-5; pp. 385 - 390 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本胆道学会
2003
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Subjects | |
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ISSN | 0914-0077 1883-6879 |
DOI | 10.11210/tando1987.17.4-5_385 |
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Summary: | Vascular Closure Staple(VCS)を用いた総胆管直接閉鎖術の長期的な有用性を実験的に検討するため,ウサギ6例に対しVCSクリップを用いた総胆管の直接閉鎖術を施行し,3カ月(2例),8カ月(2例),15カ月(2例)経過後のモデルの腹腔内の状態閉鎖部の組織学的検討,胆道造影,採血検査にて比較検討した.15カ月経過後のモデルにおいて,腹腔内へのクリップの脱落が認められた.閉鎖部の組織学的検討,胆道造影,採血検査においては全例に良好な結果が得られ,各モデルに有意な差はなかった.VCSクリップを用いた総胆管直接閉鎖術は,腹腔内へ落下したクリップに関し今後の検討課題が残ったが,長期生存例においても有用性が示された.今後,臨床例,特に腹腔鏡下手術においての応用を再検討する必要があると考えられる. |
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ISSN: | 0914-0077 1883-6879 |
DOI: | 10.11210/tando1987.17.4-5_385 |