ホジキンリンパ腫の治療後に発症した二次がんの2例
症例1は34歳の女性.16歳時にホジキンリンパ腫 (HL) を発症し, 化学療法と放射線治療を受けた.19歳時に再発し化学療法, 放射線治療と脾臓摘出術を受けた.13年後の33歳時にundifferentiated sarcomaを発症し, 化学療法と手術を受け, 52カ月間寛解を維持している.症例2は20歳の男性.4歳時にHLを発症し, 化学療法を受けた.14年後の20歳時に非ホジキンリンパ腫 (NHL) を発症し, 化学療法と放射線治療を受け, 13ヵ月間寛解を維持している.欧米ではHL後の二次がんの発症率は高いが, 本邦ではまれである.しかし本邦における全国規模でのフォローアップ体制が確...
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Published in | 日本小児血液学会雑誌 Vol. 21; no. 4; pp. 172 - 175 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本小児血液・がん学会
31.08.2007
日本小児血液学会 |
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ISSN | 0913-8706 1884-4723 |
DOI | 10.11412/jjph1987.21.172 |
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Summary: | 症例1は34歳の女性.16歳時にホジキンリンパ腫 (HL) を発症し, 化学療法と放射線治療を受けた.19歳時に再発し化学療法, 放射線治療と脾臓摘出術を受けた.13年後の33歳時にundifferentiated sarcomaを発症し, 化学療法と手術を受け, 52カ月間寛解を維持している.症例2は20歳の男性.4歳時にHLを発症し, 化学療法を受けた.14年後の20歳時に非ホジキンリンパ腫 (NHL) を発症し, 化学療法と放射線治療を受け, 13ヵ月間寛解を維持している.欧米ではHL後の二次がんの発症率は高いが, 本邦ではまれである.しかし本邦における全国規模でのフォローアップ体制が確立されていないことや, 本邦からの多数例の報告においても観察期間が短いことを考慮すると, HL治療後の二次がん発症の実態を明らかにするために, 長期にわたる経過観察の必要性が示唆された. |
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ISSN: | 0913-8706 1884-4723 |
DOI: | 10.11412/jjph1987.21.172 |