Avidin-Biotin Immunoadsorption System を用いたCD34陽性細胞の採取効率
造血器悪性腫瘍や一部の固形癌に対する自家造血細胞移植併用の大量化学療法, 放射線療法は, 有効かつ比較的安全な治療法として幅広く施行されている. しかし同種骨髄移植と比べ再発率が高く, その原因の一つとして移植細胞液中に混入した腫瘍細胞, すなわちminimal residual disease(MRD)が考えられている1). 移植細胞液からCD34抗原陽性細胞を選択回収(CD34positiveselection)すれば, 混入する腫瘍細胞が減少する可能性があり, 近年臨床応用されている. 特にBaxter社のimmunomagnetic bead法を用いた報告は数多く, その有効性が認めら...
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Published in | 日本輸血学会雑誌 Vol. 45; no. 5; pp. 611 - 616 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会
1999
日本輸血学会 |
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ISSN | 0546-1448 1883-8383 |
DOI | 10.3925/jjtc1958.45.611 |
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Summary: | 造血器悪性腫瘍や一部の固形癌に対する自家造血細胞移植併用の大量化学療法, 放射線療法は, 有効かつ比較的安全な治療法として幅広く施行されている. しかし同種骨髄移植と比べ再発率が高く, その原因の一つとして移植細胞液中に混入した腫瘍細胞, すなわちminimal residual disease(MRD)が考えられている1). 移植細胞液からCD34抗原陽性細胞を選択回収(CD34positiveselection)すれば, 混入する腫瘍細胞が減少する可能性があり, 近年臨床応用されている. 特にBaxter社のimmunomagnetic bead法を用いた報告は数多く, その有効性が認められている. 今回われわれは比較的報告の少ないCellPro社のCEPRATELCKIT(R)を用いて, CD34抗原陽性細胞の採取効率について検討した. 新鮮検体のほか凍結検体からも効率的に採取できるか, またMRDの除去効果についての考察も加えたので報告する. |
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ISSN: | 0546-1448 1883-8383 |
DOI: | 10.3925/jjtc1958.45.611 |