経肛門的直腸異物8症例の経験と本邦報告例の検討

経肛門的直腸異物は,性的嗜好などが原因で肛門より異物を挿入し抜去困難となったものである.当院では2008年4月~2017年3月までに8例を経験した.平均年齢は42.6歳(12~64歳),すべて男性であった.異物の種類は,ペンライト1例,性的玩具2例,プラスチックの筒3例,スプレー缶1例,綿棒1例であった.摘出方法は,経肛門的摘出が5例,内視鏡的摘出が2例,自然排泄が1例であった.摘出時の麻酔法は,無麻酔が4例,腰椎麻酔が2例,全身麻酔が1例であった.合併症は粘膜の裂傷が2例で認められたが,両者とも保存的に経過観察が可能であった. 今回われわれが当院で経験した8例に加えて,本邦での報告例について...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本大腸肛門病学会雑誌 Vol. 71; no. 2; pp. 86 - 90
Main Authors 畑野, 光太郎, 高見, 友也, 山口, 智之, 冨田, 雅史
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本大腸肛門病学会 2018
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0047-1801
1882-9619
DOI10.3862/jcoloproctology.71.86

Cover

More Information
Summary:経肛門的直腸異物は,性的嗜好などが原因で肛門より異物を挿入し抜去困難となったものである.当院では2008年4月~2017年3月までに8例を経験した.平均年齢は42.6歳(12~64歳),すべて男性であった.異物の種類は,ペンライト1例,性的玩具2例,プラスチックの筒3例,スプレー缶1例,綿棒1例であった.摘出方法は,経肛門的摘出が5例,内視鏡的摘出が2例,自然排泄が1例であった.摘出時の麻酔法は,無麻酔が4例,腰椎麻酔が2例,全身麻酔が1例であった.合併症は粘膜の裂傷が2例で認められたが,両者とも保存的に経過観察が可能であった. 今回われわれが当院で経験した8例に加えて,本邦での報告例について検討を行った.
ISSN:0047-1801
1882-9619
DOI:10.3862/jcoloproctology.71.86