転写因子Egr-3は、抑制性サイトカイン産生を誘導し、制御性活性を付与する

Egr-3は、T細胞の分裂を抑制すると報告されている転写因子である。我々が行ったマウスを用いた解析によると、Egr-3は、重要な抑制性サイトカインであるIL-10とTGF-β1の産生を誘導していた。Egr-3は、遅延型過敏反応(DTH)を抗原特異的に抑制していた。また、Egr-3は、コラーゲン誘発性関節炎(CIA)を抑制していた。さらに、我々は、ヒト扁桃でEgr-3を発現し、Egr-3依存性に膜型TGF-β1を高発現するT細胞集団を同定した。我々は、このEgr-3発現細胞集団の、TGF-β1産生新規制御性T細胞としての機能を解析し、その結果を発表する。...

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Published inNihon Rinsho Men'eki Gakkai Sokai Shorokushu Vol. 39; p. 35
Main Authors 住友, 秀次, 藤尾, 圭志, 岡村, 僚久, 庄田, 宏文, 山本, 一彦, 澁谷, 美穂子, 岡本, 明子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床免疫学会 2011
The Japan Society for Clinical Immunology
Subjects
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ISSN1880-3296
DOI10.14906/jscisho.39.0.35.0

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Summary:Egr-3は、T細胞の分裂を抑制すると報告されている転写因子である。我々が行ったマウスを用いた解析によると、Egr-3は、重要な抑制性サイトカインであるIL-10とTGF-β1の産生を誘導していた。Egr-3は、遅延型過敏反応(DTH)を抗原特異的に抑制していた。また、Egr-3は、コラーゲン誘発性関節炎(CIA)を抑制していた。さらに、我々は、ヒト扁桃でEgr-3を発現し、Egr-3依存性に膜型TGF-β1を高発現するT細胞集団を同定した。我々は、このEgr-3発現細胞集団の、TGF-β1産生新規制御性T細胞としての機能を解析し、その結果を発表する。
Bibliography:W1-5
ISSN:1880-3296
DOI:10.14906/jscisho.39.0.35.0