慢性副鼻腔炎に対する鼻副鼻腔内視鏡手術 新たな手術分類とその評価

[はじめに] 鼻副鼻腔内視鏡手術(endoscopic sinus surgery: ESS)が慢性副鼻腔炎に導入されてから約25年以上経過しており, 現在, 世界的にゴールドスタンダードな術式となっている. しかしながら, 鼻科手術の術式の名称は, 依然として従来の副鼻腔根治術が汎用され, 実際に施行されている術式に適合していない. そこで日本鼻科学会では, 副鼻腔炎手術技術評価委員会において多くの議論を交わしてきた. その目的は現在の鼻副鼻腔手術名を見直し, 定型的なESSの術式分類を作成し, 標準化を目指すことにあり1), さらにそれに基づいた治療効果の機能評価法を評価することにある....

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Published in日本耳鼻咽喉科学会会報 Vol. 116; no. 10; pp. 1140 - 1143
Main Author 春名, 眞一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会 20.10.2013
日本耳鼻咽喉科学会
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ISSN0030-6622
1883-0854
DOI10.3950/jibiinkoka.116.1140

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Summary:[はじめに] 鼻副鼻腔内視鏡手術(endoscopic sinus surgery: ESS)が慢性副鼻腔炎に導入されてから約25年以上経過しており, 現在, 世界的にゴールドスタンダードな術式となっている. しかしながら, 鼻科手術の術式の名称は, 依然として従来の副鼻腔根治術が汎用され, 実際に施行されている術式に適合していない. そこで日本鼻科学会では, 副鼻腔炎手術技術評価委員会において多くの議論を交わしてきた. その目的は現在の鼻副鼻腔手術名を見直し, 定型的なESSの術式分類を作成し, 標準化を目指すことにあり1), さらにそれに基づいた治療効果の機能評価法を評価することにある. 本項では, その一部を述べ, 詳細な内容は文献1を参考にしていただきたい. [新しい手術分類] ESS I型: 中鼻道あるいは嗅裂に存在する鼻茸を摘出し, 自然口を開大する.
ISSN:0030-6622
1883-0854
DOI:10.3950/jibiinkoka.116.1140