下顎歯肉癌切除後に舌弁による口腔再建を行った1例

下歯肉癌切除後に舌弁による口腔再建を行い良好な経過をたどった1例を経験した。 症例は81歳男性。舌癌に対し舌部分切除術及び頸部郭清術を行った。5年後,同側下顎7番の抜歯窩に腫瘤形成を認め,生検で右下顎歯肉扁平上皮癌(cT4aN2bM0 stage IV A)の診断となった。年齢及び合併症を考慮し,局所皮弁を選択した。手術は関節突起を含む右下顎区域切除術及び右舌口腔底部分切除術を行った。下顎骨頭付きチタンプレートによる硬性再建を行った後,プレートと口腔底間に生じた欠損に対し舌弁による口腔再建を行った。術後の頸部唾液瘻等の合併症は無く,現在術後1年経過しているが嚥下・構音機能は良好である。...

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Published in頭頸部外科 Vol. 17; no. 1; pp. 51 - 55
Main Authors 岩永, 哲, 崎浜, 教之, 田中, 藤信, 道津, 充, 高橋, 晴雄
Format Journal Article
LanguageEnglish
Published 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会 2007
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Summary:下歯肉癌切除後に舌弁による口腔再建を行い良好な経過をたどった1例を経験した。 症例は81歳男性。舌癌に対し舌部分切除術及び頸部郭清術を行った。5年後,同側下顎7番の抜歯窩に腫瘤形成を認め,生検で右下顎歯肉扁平上皮癌(cT4aN2bM0 stage IV A)の診断となった。年齢及び合併症を考慮し,局所皮弁を選択した。手術は関節突起を含む右下顎区域切除術及び右舌口腔底部分切除術を行った。下顎骨頭付きチタンプレートによる硬性再建を行った後,プレートと口腔底間に生じた欠損に対し舌弁による口腔再建を行った。術後の頸部唾液瘻等の合併症は無く,現在術後1年経過しているが嚥下・構音機能は良好である。
ISSN:1349-581X
1884-474X
DOI:10.5106/jjshns.17.51