乾式流動バレル研磨法におけるマスフローが研磨圧力に及ぼす影響

乾式流動バレル研磨法におけるマス(研磨メディアおよび工作物)の流動状態を解明するために専用の受圧センサを製作した.この受圧センサによってバレル槽の半径方向および周方向の圧力を測定すると,周方向圧力に比べて半径方向圧力ははるかに小さいことが判明したため,周方向の圧力を研磨圧力としてバレル槽内の半径方向と高さ方向における研磨圧力分布を求めた.その結果,バレル槽内の研磨圧力は,半径の増加にともなって増大するが,バレル槽の側壁に漸近すると減少に転じること,また回転ディスク面上からの距離が離れるほど低下することがわかり,さらにディスク回転速度が高く,研磨メディア装入率が高くなるほど研磨圧力も高くなること...

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Published in砥粒加工学会誌 Vol. 57; no. 12; pp. 790 - 795
Main Authors 松本, 有司, 山口, 智実, 山本, 章裕, 北嶋, 弘一, 高橋, 信次
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 社団法人 砥粒加工学会 2013
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Summary:乾式流動バレル研磨法におけるマス(研磨メディアおよび工作物)の流動状態を解明するために専用の受圧センサを製作した.この受圧センサによってバレル槽の半径方向および周方向の圧力を測定すると,周方向圧力に比べて半径方向圧力ははるかに小さいことが判明したため,周方向の圧力を研磨圧力としてバレル槽内の半径方向と高さ方向における研磨圧力分布を求めた.その結果,バレル槽内の研磨圧力は,半径の増加にともなって増大するが,バレル槽の側壁に漸近すると減少に転じること,また回転ディスク面上からの距離が離れるほど低下することがわかり,さらにディスク回転速度が高く,研磨メディア装入率が高くなるほど研磨圧力も高くなることなどが明らかになった.
ISSN:0914-2703
1880-7534
DOI:10.11420/jsat.57.790