濾胞性リンパ腫治療中に発症したAchromobacter xylosoxidans菌血症に対しtigecyclineを使用し凝固障害を来たした1例

88歳,女性.後腹膜の濾胞性リンパ腫による水腎症のため,両側尿管ステント留置され,治療目的に当院転院された.入院中,発熱を認め,尿/血液培養にてAchromobacter xylosoxidansを検出した.感受性結果からtigecycline(TGC)を選択した.臨床所見は改善傾向にあったが,TGC投与開始14日目に凝固障害を認めた.経過と凝固検査からTGCによる凝固障害を考え,TGC中止のみで凝固異常は改善した.TGC使用時には凝固系のモニタリングが必要と考えられる....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 106; no. 8; pp. 1626 - 1631
Main Authors 牧田, 英恵, 別所, 裕二, 伊藤, 竜吾, 山口, 貴則, 川上, 恵基, 永春, 圭規, 寺本, 麻菜美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 10.08.2017
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ISSN0021-5384
1883-2083
DOI10.2169/naika.106.1626

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Summary:88歳,女性.後腹膜の濾胞性リンパ腫による水腎症のため,両側尿管ステント留置され,治療目的に当院転院された.入院中,発熱を認め,尿/血液培養にてAchromobacter xylosoxidansを検出した.感受性結果からtigecycline(TGC)を選択した.臨床所見は改善傾向にあったが,TGC投与開始14日目に凝固障害を認めた.経過と凝固検査からTGCによる凝固障害を考え,TGC中止のみで凝固異常は改善した.TGC使用時には凝固系のモニタリングが必要と考えられる.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.106.1626