沖縄県における外傷性腕神経叢損傷手術例の後ろ向き調査

沖縄県内における外傷性腕神経叢損傷(brachial plexus injury;BPI)の手術例について後ろ向きに調査した.1979~2022年に当院でBPIと診断し手術を施行した症例のうち,分娩麻痺と開放性BPIを除いた81例を対象とした.検討項目は性別,受傷時年齢,受傷機転,麻痺型,年代別の手術件数と術式とした.男性78名,女性3名であった.受傷時年齢は10歳代が34例,20歳代が29例と全体の78%を占め,受傷原因の89%がバイク事故だった.年代別手術件数は2000~2004年がピークで,近年は減少傾向であった.麻痺型は上位型が57%,下位型が12%,全型が31%であった.2000年代...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 74; no. 2; pp. 280 - 283
Main Authors 仲宗根, 素子, 米田, 晋, 西田, 康太郎, 大久保, 宏貴, 知念, 修子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.03.2025
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.74.280

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Summary:沖縄県内における外傷性腕神経叢損傷(brachial plexus injury;BPI)の手術例について後ろ向きに調査した.1979~2022年に当院でBPIと診断し手術を施行した症例のうち,分娩麻痺と開放性BPIを除いた81例を対象とした.検討項目は性別,受傷時年齢,受傷機転,麻痺型,年代別の手術件数と術式とした.男性78名,女性3名であった.受傷時年齢は10歳代が34例,20歳代が29例と全体の78%を占め,受傷原因の89%がバイク事故だった.年代別手術件数は2000~2004年がピークで,近年は減少傾向であった.麻痺型は上位型が57%,下位型が12%,全型が31%であった.2000年代までは神経移植術や筋移行術,肩関節固定術などが行われていたが,2000年代以降はほぼ全例で神経移行術が行われており,現在の主流の術式となっていた.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.74.280