可視光域におけるシングルモード DFB 固体化色素レーザー

He-Cd レーザー(波長 325 nm)による二光束干渉露光を応用した微細加工法によって周期が 403 nm および 272 nm のレリーフ型回折格子を作製した.レーザー媒質として有機色素である rhodamine B および stilbene 420 を,キセロゲルおよびアクリル中に分散して固体化し,それぞれの回折格子表面にコーティングして分布帰還型(Distributed feedback:DFB)固体化色素レーザーを作製した.それぞれのデバイスを Nd:YAG レーザーの第二高調波(波長 532 nm)および第三高調波(波長 355 nm)を用いて励起したところ,中心波長 600.5...

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Published in高分子論文集 Vol. 66; no. 1; pp. 17 - 23
Main Authors 中井, 直也, 福田, 誠
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 高分子学会 2009
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ISSN0386-2186
1881-5685
DOI10.1295/koron.66.17

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Summary:He-Cd レーザー(波長 325 nm)による二光束干渉露光を応用した微細加工法によって周期が 403 nm および 272 nm のレリーフ型回折格子を作製した.レーザー媒質として有機色素である rhodamine B および stilbene 420 を,キセロゲルおよびアクリル中に分散して固体化し,それぞれの回折格子表面にコーティングして分布帰還型(Distributed feedback:DFB)固体化色素レーザーを作製した.それぞれのデバイスを Nd:YAG レーザーの第二高調波(波長 532 nm)および第三高調波(波長 355 nm)を用いて励起したところ,中心波長 600.5 nm, 601.1 nm において赤色のレーザー発振を,407.1 nm において青色のレーザー発振をそれぞれ観測した.そのスペクトルを測定したところ,半値全幅がそれぞれ約 0.1 nm のシングルモードのレーザー光であることが確認された.また,回折格子の評価を行ったところ,回折効率および耐久性に関して,DFB 固体化色素レーザー用の共振器として十分な性能を持っていることがわかった.
ISSN:0386-2186
1881-5685
DOI:10.1295/koron.66.17