真菌多糖類によるリムルステスト (factor G) の活性化について
真菌由来の多糖類とリムルステスト (factor G) の反応性について検討を行った. Factor Gを含むトキシカラーテストはendotoxinの数pg/ml以下で, またcurdlan ((1→3)-β-D-glucan) の10pg/ml程度の低濃度で高感度に反応し, CM-curdlanも数pg/mlオーダーで反応した. しかしfactor Gを含まないエンドスペシーでは, まったく反応が認められなかった. Saccharomyces由来のmannanは100pg/mlでもfactorGとまったく反応しなかったが, その培養中には, factor Gと反応する物質が産生されていた....
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Published in | 感染症学雑誌 Vol. 66; no. 8; pp. 1030 - 1036 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本感染症学会
01.08.1992
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Summary: | 真菌由来の多糖類とリムルステスト (factor G) の反応性について検討を行った. Factor Gを含むトキシカラーテストはendotoxinの数pg/ml以下で, またcurdlan ((1→3)-β-D-glucan) の10pg/ml程度の低濃度で高感度に反応し, CM-curdlanも数pg/mlオーダーで反応した. しかしfactor Gを含まないエンドスペシーでは, まったく反応が認められなかった. Saccharomyces由来のmannanは100pg/mlでもfactorGとまったく反応しなかったが, その培養中には, factor Gと反応する物質が産生されていた. このことよりmannanではなく, β-glucanが真菌指数上昇の本体であると推測された. Aspergillus fumigatus. Rhodotorula rubm, Candida albioans, Cparapsilosis, C. tropicalis, C. kruseiの培養上清もfactor Gと反応した. しかし, Cryptococcus neoformansにおいては, ごく軽度の上昇が認められただけであった. |
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ISSN: | 0387-5911 1884-569X |
DOI: | 10.11150/kansenshogakuzasshi1970.66.1030 |