前立腺炎による直腸膀胱瘻の1例

症例は74歳,男性.近医で糖尿病による慢性腎不全で透析を施行されていた(自尿あり).4月中旬に発熱,全身倦怠感を認め近医より当院に紹介受診となった.炎症反応高値,糞尿を認めた.骨盤CTでは前立腺の部位に膿瘍形成を認め,膀胱内にもAirを認めた.高度な前立腺炎による直腸膀胱瘻と診断し,fecal diversionとして横行結腸双孔式人工肛門造設術を施行した.術後経過は良好で炎症反応は消失し退院となった.直腸膀胱瘻の原因が前立腺炎であった稀な1例を経験したので文献的考察を加え報告する....

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 70; no. 8; pp. 2506 - 2508
Main Authors 吉田, 謙一, 久保, 章, 山本, 晋也, 杉浦, 浩朗, 長嶺, 弘太郎, 亀田, 久仁郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2009
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.70.2506

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Summary:症例は74歳,男性.近医で糖尿病による慢性腎不全で透析を施行されていた(自尿あり).4月中旬に発熱,全身倦怠感を認め近医より当院に紹介受診となった.炎症反応高値,糞尿を認めた.骨盤CTでは前立腺の部位に膿瘍形成を認め,膀胱内にもAirを認めた.高度な前立腺炎による直腸膀胱瘻と診断し,fecal diversionとして横行結腸双孔式人工肛門造設術を施行した.術後経過は良好で炎症反応は消失し退院となった.直腸膀胱瘻の原因が前立腺炎であった稀な1例を経験したので文献的考察を加え報告する.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.70.2506