横隔膜欠損孔に異所性子宮内膜組織を確認できた月経随伴性気胸の一例

症例は49歳,女性,右気胸による7度の入院歴と1度の手術歴があった.気胸の発症は月経周期との関係は乏しかった.8度目の入院時,診断・治療目的に胸腔鏡下手術を行ったところ,右横隔膜に多数の欠損孔を認めたため,横隔膜部分切除を施行した.病理検査にて,横隔膜腹腔側を中心に異所性子宮内膜組織を認め,月経随伴性気胸と診断した.月経周期に一致しない場合でも,女性の反復する気胸を認めた場合には,月経随伴性気胸を疑い,診断・治療のために手術を行うことが重要である....

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Published in日本呼吸器外科学会雑誌 Vol. 33; no. 6; pp. 604 - 607
Main Authors 吉井, 直子, 雪上, 晴弘, 丹羽, 宏, 鈴木, 恵理子, 棚橋, 雅幸, 喚田, 祥吾
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会 15.09.2019
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ISSN0919-0945
1881-4158
DOI10.2995/jacsurg.33.604

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Summary:症例は49歳,女性,右気胸による7度の入院歴と1度の手術歴があった.気胸の発症は月経周期との関係は乏しかった.8度目の入院時,診断・治療目的に胸腔鏡下手術を行ったところ,右横隔膜に多数の欠損孔を認めたため,横隔膜部分切除を施行した.病理検査にて,横隔膜腹腔側を中心に異所性子宮内膜組織を認め,月経随伴性気胸と診断した.月経周期に一致しない場合でも,女性の反復する気胸を認めた場合には,月経随伴性気胸を疑い,診断・治療のために手術を行うことが重要である.
ISSN:0919-0945
1881-4158
DOI:10.2995/jacsurg.33.604