腹腔鏡下十二指腸空腸吻合を施行した膵癌局所再発による悪性狭窄の1例

症例は77歳の女性,7カ月前に膵尾部癌にて脾・横行結腸合併膵体尾部切除術を施行した.嘔吐を繰り返すようになり緊急入院となった.画像検査結果より,膵癌局所再発による十二指腸空腸曲の通過障害と診断し,腹腔鏡下十二指腸空腸吻合術を行った.術後経過は良好で化学療法も導入した. 胃十二指腸の悪性狭窄に対する外科治療としては胃空腸バイパス術が広く行われているが,食物通過経路がより生理的で低侵襲に施行可能な本術式は,集学的治療の一環として有用であると考えられたため報告する....

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 79; no. 11; pp. 2270 - 2275
Main Authors 松井, 優悟, 堀田, 健太, 多山, 葵, 村上, 哲平, 山田, 真規, 石田, 叡
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2018
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.79.2270

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Summary:症例は77歳の女性,7カ月前に膵尾部癌にて脾・横行結腸合併膵体尾部切除術を施行した.嘔吐を繰り返すようになり緊急入院となった.画像検査結果より,膵癌局所再発による十二指腸空腸曲の通過障害と診断し,腹腔鏡下十二指腸空腸吻合術を行った.術後経過は良好で化学療法も導入した. 胃十二指腸の悪性狭窄に対する外科治療としては胃空腸バイパス術が広く行われているが,食物通過経路がより生理的で低侵襲に施行可能な本術式は,集学的治療の一環として有用であると考えられたため報告する.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.79.2270