新臨床研修制度導入前の麻酔科研修医の労働実態
自治医科大学は, 2004年からの新臨床研修制度では労働時間を週80時間以内と規定し, 麻酔科の研修は2年目に3ヵ月間行われることとなった. 今回, その研修が週80時間以内で行えるかを検討する目的で, 新臨床研修制度導入前の麻酔科研修医 (他科からのローテーター医と麻酔科入局医) の労働実態調査 (2003年7月~2004年6月) と年間麻酔科管理症例数の推移 (2000年以降) を調査した. 研修医の月平均の麻酔時間と院内滞在時間はそれぞれ, ローテーター医109±25時間, 276±41時間, 入局医98±24時間, 250±47時間であった. 年間麻酔科管理症例数は26. 5% (4,...
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Published in | 日本臨床麻酔学会誌 Vol. 27; no. 1; pp. 50 - 54 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床麻酔学会
2007
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0285-4945 1349-9149 |
DOI | 10.2199/jjsca.27.50 |
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Summary: | 自治医科大学は, 2004年からの新臨床研修制度では労働時間を週80時間以内と規定し, 麻酔科の研修は2年目に3ヵ月間行われることとなった. 今回, その研修が週80時間以内で行えるかを検討する目的で, 新臨床研修制度導入前の麻酔科研修医 (他科からのローテーター医と麻酔科入局医) の労働実態調査 (2003年7月~2004年6月) と年間麻酔科管理症例数の推移 (2000年以降) を調査した. 研修医の月平均の麻酔時間と院内滞在時間はそれぞれ, ローテーター医109±25時間, 276±41時間, 入局医98±24時間, 250±47時間であった. 年間麻酔科管理症例数は26. 5% (4,774件vs 6,042件) 増加していた. 麻酔科管理症例数の増加が同様に続くと仮定すると, 新臨床研修制度では新制度で求められている研修医向けのカンファレンスやクルズスが労働時間内に実施できない可能性があり, なんらかの対策が必要であると考えられた. |
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ISSN: | 0285-4945 1349-9149 |
DOI: | 10.2199/jjsca.27.50 |