最大径19cmの脾動脈瘤の1例

症例は74歳,男性.上腹部膨満感を主訴に近医受診し,腹部CTにて巨大脾動脈瘤を認めたため手術目的に当院入院となった.脾動脈瘤は直径19cmと非常に巨大であり,血管構造は破壊されていたため,血管内治療を選択せず外科的治療を選択した.手術は膵尾側切除を施行した.術後は膵液漏を認めたが改善し術後80病日に退院となった.脾動脈瘤は内臓動脈瘤の中では最多であり成因も様々であるが多くは2cm程度であり,5cm以上の脾動脈瘤の報告は17例と稀である.また本症例は検索した報告例の中では最大の脾動脈瘤であった.脾動脈瘤についての若干の文献的考察を加えて報告する....

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 73; no. 12; pp. 3282 - 3286
Main Authors 真崎, 純一, 若林, 和彦, 大森, 敬太, 石黒, 深幸, 伊藤, 豊, 石橋, 雄次
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2012
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.73.3282

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Summary:症例は74歳,男性.上腹部膨満感を主訴に近医受診し,腹部CTにて巨大脾動脈瘤を認めたため手術目的に当院入院となった.脾動脈瘤は直径19cmと非常に巨大であり,血管構造は破壊されていたため,血管内治療を選択せず外科的治療を選択した.手術は膵尾側切除を施行した.術後は膵液漏を認めたが改善し術後80病日に退院となった.脾動脈瘤は内臓動脈瘤の中では最多であり成因も様々であるが多くは2cm程度であり,5cm以上の脾動脈瘤の報告は17例と稀である.また本症例は検索した報告例の中では最大の脾動脈瘤であった.脾動脈瘤についての若干の文献的考察を加えて報告する.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.73.3282