心肺停止蘇生後の重症虚血性心疾患に IMPELLA CP®,低体温療法が有効であった1例
症例は67歳の男性,仕事中に心肺停止(Cardiopulmonary arrest : CPA)となり当院に搬送された.心肺停止蘇生後,冠動脈造影検査にて3枝病変を認めた.冠血行再建の適応があると判断されたが,神経学的予後が不明のためIMPELLA CP®を留置した後に低体温療法を含めた全身管理を行った.24時間後に復温を開始し,従命可能で,四肢麻痺がないことを確認できたため準緊急でIMPELLA CP®使用下に心拍動下冠動脈バイパス術を施行した.吻合操作中,血行動態は安定していた.神経学的異常なく,術後74日後に自宅退院となった.CPA蘇生後の重症虚血性心疾患にIMPELLA CP®,低体温...
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Published in | 日本心臓血管外科学会雑誌 Vol. 50; no. 4; pp. 256 - 260 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会
15.07.2021
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Subjects | |
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ISSN | 0285-1474 1883-4108 |
DOI | 10.4326/jjcvs.50.256 |
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Summary: | 症例は67歳の男性,仕事中に心肺停止(Cardiopulmonary arrest : CPA)となり当院に搬送された.心肺停止蘇生後,冠動脈造影検査にて3枝病変を認めた.冠血行再建の適応があると判断されたが,神経学的予後が不明のためIMPELLA CP®を留置した後に低体温療法を含めた全身管理を行った.24時間後に復温を開始し,従命可能で,四肢麻痺がないことを確認できたため準緊急でIMPELLA CP®使用下に心拍動下冠動脈バイパス術を施行した.吻合操作中,血行動態は安定していた.神経学的異常なく,術後74日後に自宅退院となった.CPA蘇生後の重症虚血性心疾患にIMPELLA CP®,低体温療法での加療が有効であったので報告する. |
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ISSN: | 0285-1474 1883-4108 |
DOI: | 10.4326/jjcvs.50.256 |