救急症例に対するHelical CT scanの経験 特にクモ膜下出血例について

「はじめに」最近, 3-dimensional CT angiography (以下3D-CTA) が脳神経外科領域の疾患に対する検査法として用いられるようになり, 診断のみならず, 手術に際しても有用との報告も多い. 手術への貢献度が高いものの, これまでは, 3D-CTAの対象例は手術までの時間的余裕がある場合に限られ, 救急患者, 特に緊急手術を要する症例は対象外であった. 理由としては, 撮影は短時間で済むものの, 3D-CTA作成を含めた画像処理に長時間を要すること, helical CT装置の設置場所, さらに日常の検査予定枠内に緊急症例を組み込むことが困難である, などの問題点が...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 24; no. 3; pp. 177 - 185
Main Authors 佐藤, 直樹, 松本, 正人, 藤井, 眞行, 渡部, 洋一, 児玉, 南海雄, 小林, 亨, 仲野, 雅幸
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 30.05.1996
日本脳卒中の外科研究会
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs1987.24.3_177

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Summary:「はじめに」最近, 3-dimensional CT angiography (以下3D-CTA) が脳神経外科領域の疾患に対する検査法として用いられるようになり, 診断のみならず, 手術に際しても有用との報告も多い. 手術への貢献度が高いものの, これまでは, 3D-CTAの対象例は手術までの時間的余裕がある場合に限られ, 救急患者, 特に緊急手術を要する症例は対象外であった. 理由としては, 撮影は短時間で済むものの, 3D-CTA作成を含めた画像処理に長時間を要すること, helical CT装置の設置場所, さらに日常の検査予定枠内に緊急症例を組み込むことが困難である, などの問題点が挙げられる. 1994年5月にhelical CT装置が救急センターに設置されてから, われわれは脳神経外科領域の救急症例に対してこれを用い3D-CTAで診断し, 緊急手術に応用してきた.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs1987.24.3_177