下咽頭癌経口的切除術後に高度嚥下障害が遷延した1症例
早期下咽頭癌に対する喉頭機能温存治療として,(化学)放射線治療と喉頭温存手術(経口的切除術あるいは頸部外切開による部分切除術)が選択肢となり,その中でも経口的切除術は低侵襲治療であり術後嚥下障害の発生頻度は低いと報告されている。上咽頭癌放射線治療の既往のある早期下咽頭癌症例(79歳男性)に対し,経口切除術後に重度の嚥下障害が生じた。多数のリスク因子を有しており,リハビリテーション治療が奏功せず嚥下障害が遷延したため,嚥下機能改善手術を行い,経口摂取可能となった。病態に応じた適切な術式を選択することで経口切除後の嚥下障害に対して嚥下機能改善が可能となる。...
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Published in | 頭頸部外科 Vol. 30; no. 1; pp. 79 - 85 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
2020
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Subjects | |
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ISSN | 1349-581X 1884-474X |
DOI | 10.5106/jjshns.30.79 |
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Summary: | 早期下咽頭癌に対する喉頭機能温存治療として,(化学)放射線治療と喉頭温存手術(経口的切除術あるいは頸部外切開による部分切除術)が選択肢となり,その中でも経口的切除術は低侵襲治療であり術後嚥下障害の発生頻度は低いと報告されている。上咽頭癌放射線治療の既往のある早期下咽頭癌症例(79歳男性)に対し,経口切除術後に重度の嚥下障害が生じた。多数のリスク因子を有しており,リハビリテーション治療が奏功せず嚥下障害が遷延したため,嚥下機能改善手術を行い,経口摂取可能となった。病態に応じた適切な術式を選択することで経口切除後の嚥下障害に対して嚥下機能改善が可能となる。 |
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ISSN: | 1349-581X 1884-474X |
DOI: | 10.5106/jjshns.30.79 |