Endoscopic modified medial maxillectomyを施行した上顎洞含歯性囊胞例

含歯性囊胞はWHO分類では歯原性ならびに顎顔面骨腫瘍の中の歯原性発育性囊胞に分類され,上顎洞に発生することはまれである。今回われわれは,上顎洞含歯性囊胞に対してendoscopic modified medial maxillectomy (EMMM)を施行した症例を経験したので報告する。症例は21歳の女性で,主訴は左鼻閉,頰部腫脹である。CTで左上顎洞に歯牙を伴う囊胞性病変を認め,EMMMを施行して良好な視野のもと摘出術を施行した。術後,鼻腔形態は保たれて合併症を認めず,術後4年で再発を認めていない。上顎洞含歯性囊胞は,鼻内内視鏡操作に熟練する耳鼻咽喉科医が積極的に関与すべき疾患のひとつであ...

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Published in頭頸部外科 Vol. 30; no. 1; pp. 87 - 92
Main Authors 生駒, 亮, 矢野, 実裕子, 折舘, 伸彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会 2020
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ISSN1349-581X
1884-474X
DOI10.5106/jjshns.30.87

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Summary:含歯性囊胞はWHO分類では歯原性ならびに顎顔面骨腫瘍の中の歯原性発育性囊胞に分類され,上顎洞に発生することはまれである。今回われわれは,上顎洞含歯性囊胞に対してendoscopic modified medial maxillectomy (EMMM)を施行した症例を経験したので報告する。症例は21歳の女性で,主訴は左鼻閉,頰部腫脹である。CTで左上顎洞に歯牙を伴う囊胞性病変を認め,EMMMを施行して良好な視野のもと摘出術を施行した。術後,鼻腔形態は保たれて合併症を認めず,術後4年で再発を認めていない。上顎洞含歯性囊胞は,鼻内内視鏡操作に熟練する耳鼻咽喉科医が積極的に関与すべき疾患のひとつであると思われた。
ISSN:1349-581X
1884-474X
DOI:10.5106/jjshns.30.87