感染管理の視点に基づく注射剤調製

注射剤は患者の組織に直接取り込まれるため,薬剤師が無菌的な環境下で調製することが望まれる.しかし,一般病棟の非無菌的な環境下で,看護師による注射剤調製が行われている施設も少なくない.そのため,注射剤の微生物汚染による医療関連感染の問題も未だに散見される.感染対策に携わる薬剤師は,自施設の注射剤調製時の無菌操作や製剤の衛生管理の整備に努めるとともに,注射剤調製の作業手順に関して監督指導を行う立場でなければならない.本稿では,薬剤師による無菌的な環境下での注射剤調製の手順を見直すとともに,看護師による非無菌的な環境下での注射剤調製に関する注意点をまとめた....

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Bibliographic Details
Published in日本環境感染学会誌 Vol. 34; no. 6; pp. 277 - 281
Main Authors 中川, 博雄, 佐々木, 均, 室, 高広
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本環境感染学会 25.11.2019
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Summary:注射剤は患者の組織に直接取り込まれるため,薬剤師が無菌的な環境下で調製することが望まれる.しかし,一般病棟の非無菌的な環境下で,看護師による注射剤調製が行われている施設も少なくない.そのため,注射剤の微生物汚染による医療関連感染の問題も未だに散見される.感染対策に携わる薬剤師は,自施設の注射剤調製時の無菌操作や製剤の衛生管理の整備に努めるとともに,注射剤調製の作業手順に関して監督指導を行う立場でなければならない.本稿では,薬剤師による無菌的な環境下での注射剤調製の手順を見直すとともに,看護師による非無菌的な環境下での注射剤調製に関する注意点をまとめた.
ISSN:1882-532X
1883-2407
DOI:10.4058/jsei.34.277