重症急性膵炎に対する持続的血液濾過透析104例の検討
重症急性膵炎に対する持続血液濾過透析(continuous hemodiafiltration:以下,CHDF)104例の治療成績を検討した(中央値表記)。年齢は,56歳,男性78例,女性26例。厚生労働省予後因子は,4点,造影CT Grade 1が3例,Grade 2が74例,Grade 3が27例であった。CHDF開始時期は,急性膵炎発症2日,入院第1病日であり,施行期間は,5日であった。早期臓器障害合併率は,86.5%(うち腎障害23.1%)であり,致命率は,15.4%であった。CHDF治療前後で,膵炎重症度と炎症指標,合併症発症率は有意に改善したが,CHDF開始時期の検討(急性膵炎発症...
Saved in:
Published in | 日本腹部救急医学会雑誌 Vol. 34; no. 3; pp. 613 - 617 |
---|---|
Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本腹部救急医学会
2014
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1340-2242 1882-4781 |
DOI | 10.11231/jaem.34.613 |
Cover
Summary: | 重症急性膵炎に対する持続血液濾過透析(continuous hemodiafiltration:以下,CHDF)104例の治療成績を検討した(中央値表記)。年齢は,56歳,男性78例,女性26例。厚生労働省予後因子は,4点,造影CT Grade 1が3例,Grade 2が74例,Grade 3が27例であった。CHDF開始時期は,急性膵炎発症2日,入院第1病日であり,施行期間は,5日であった。早期臓器障害合併率は,86.5%(うち腎障害23.1%)であり,致命率は,15.4%であった。CHDF治療前後で,膵炎重症度と炎症指標,合併症発症率は有意に改善したが,CHDF開始時期の検討(急性膵炎発症2日以内vs. 3日以降)では,致命率に有意差を認めなかった。今後,randomized controlled trialによる検証が必要である。 |
---|---|
ISSN: | 1340-2242 1882-4781 |
DOI: | 10.11231/jaem.34.613 |