腹壁瘢痕ヘルニアに対する単孔式腹腔鏡手術の経験

腹壁瘢痕ヘルニアに対するメッシュの使用は2011年2月に本邦で承認され,近年,本邦での腹壁瘢痕ヘルニアに対してメッシュの使用が増加している.また,腹壁瘢痕ヘルニアに対する腹腔鏡手術が普及してきているが,施設により術式は様々である.当院では腹壁瘢痕ヘルニアに対して2014年5月より多孔式腹腔鏡手術を導入し,2014年8月より単孔式腹腔鏡手術を導入し,これまで多孔式腹腔鏡手術は7例,単孔式腹腔鏡手術は6例を施行した.腹腔鏡手術では,多孔式・単孔式いずれの術式においても術後合併症や再発は認めず,術後在院日数は短縮した.単孔式腹腔鏡手術は前方アプローチ法と比較し術後合併症や再発の軽減と術後在院日数の短...

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 78; no. 1; pp. 16 - 20
Main Authors 天谷, 奨, 宗本, 義則, 高嶋, 吉浩, 島田, 雅也, 古谷, 裕一郎, 三井, 毅
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2017
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.78.16

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Summary:腹壁瘢痕ヘルニアに対するメッシュの使用は2011年2月に本邦で承認され,近年,本邦での腹壁瘢痕ヘルニアに対してメッシュの使用が増加している.また,腹壁瘢痕ヘルニアに対する腹腔鏡手術が普及してきているが,施設により術式は様々である.当院では腹壁瘢痕ヘルニアに対して2014年5月より多孔式腹腔鏡手術を導入し,2014年8月より単孔式腹腔鏡手術を導入し,これまで多孔式腹腔鏡手術は7例,単孔式腹腔鏡手術は6例を施行した.腹腔鏡手術では,多孔式・単孔式いずれの術式においても術後合併症や再発は認めず,術後在院日数は短縮した.単孔式腹腔鏡手術は前方アプローチ法と比較し術後合併症や再発の軽減と術後在院日数の短縮が期待でき,今後の更なる症例の観察と検討が必要ではあるが,有用な術式となり得ると考えられた.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.78.16